「何年分」より「何問を理由まで言えるか」
電工二種の学科の勉強で、「過去問は何年分やればいいか」はよく出る疑問です。ただ、年数より大事なのは、解いた問題を理由まで説明できるかです。
何年分もの問題を回すうちに、問題文の書き出しだけで答えの番号が浮かぶようになったら注意が必要です。本番では、同じ知識を問う問題でも、数字や回路の形が変わります。番号で覚えていると、そこで崩れます。
選択肢ごとに「なぜ」を言う
1問を解いたら、正解だけでなく、誤りの選択肢がなぜ誤りなのかまで確かめます。計算問題では、誤りの選択肢が「よくある間違い方」をした答えになっていることがあります。
例として、次の問題を考えます。
単相2線式の配線で20Aの電流が流れている。電線1本の抵抗が0.15Ωのとき、配線で失われる電力(電力損失)は何Wか。
答えは、2本の電線それぞれで I²r が熱になるので、2×20²×0.15=120W です。誤りの選択肢は、たとえば次のような間違い方から作られています。
- 60W:電線1本分だけ(20²×0.15)を計算して、2倍し忘れた
- 6W:I² ではなく I を掛けた(2×20×0.15)
自分がどの間違い方をしたかがわかれば、次は同じ間違いをしません。これが、過去問や問題集を点に変える使い方です。
何回解けばいい?
回数は、問題ごとの状態で決めます。
| 状態 | 次にやること |
|---|---|
| 間違えた | 解説を読み、どこで間違えたかを1行で書く。数日あけてもう一度 |
| 正解したが、理由があいまい | 間違えた問題と同じ扱いにする |
| 2回続けて、理由まで言えて正解 | 卒業。もう解かなくてよい |
全部を同じ回数だけ回すより、卒業していない問題だけを回すほうが短い時間で済みます。
科目ごとの使い方
配線図:記号は「似ているもの」とセットで
配線図は約20問あり、点を取りやすい科目です。記号は1つずつ覚えるより、似たものと並べて覚えます。たとえば、四角の中に「B」は配線用遮断器、「S」は開閉器、「E」は漏電遮断器です。
計算:式を選ぶ理由を言えるように
計算問題は、答えの数字ではなく、どの式をなぜ使うかを覚えます。たとえば、定格「200V・2kW」のヒーターを100Vにつなぐと、電力は1/2ではなく1/4(500W)になります。電力は電圧の2乗に比例する(P=V²/R)からです。計算をどこまでやるかは「電工二種の計算問題は捨てていい?」を参考にしてください。
表の問題:係数を取り違えない
電線の許容電流の問題では、同じ管に入れる本数で掛ける係数(電流減少係数)が変わります。3本以下は0.70、4本は0.63、5〜6本は0.56。資格転生の問題でも、誤りの選択肢には「本数の違う係数を使った値」を入れています。
仕上げは本番と同じ形で
試験前の1〜2週間は、本番と同じ50問・120分で通して解く練習を入れます。合格は合計点で決まるので、全体で6割(30問)を超えたかを見ます。届かなかったときは、点を落とした科目のうち、覚えれば取れる配線図・暗記の科目から埋めます。