結論:参考書を読み切るより、問題で6割を積み上げる
第二種電気工事士の学科試験は、四肢択一の50問です。電気技術者試験センターの受験案内では、合格基準点は60点とされています。50問の6割、つまり30問の正解がひとつの目安で、科目ごとの足切りはありません。
つまり、全部をわかる必要はなく、取れるところで確実に6割を超える試験です。参考書を最初から最後まで読むより、問題を解いて、間違えたところだけ解説で確かめるほうが、仕事をしながらでも早く6割に届きます。
7つの科目と、どこから手をつけるか
学科試験は、法令で決められた7つの科目から出題されます。本試験では科目の区別なく50問が並びますが、勉強は科目ごとに分けて進めます。
| 科目 | 出題の目安 | 手をつける順番 |
|---|---|---|
| 配線図 | 約20問 | 1(図記号は覚えれば取れる) |
| 電気機器・配線器具・材料・工具 | 約7問 | 2 |
| 電気工事の施工方法 | 約5問 | 3 |
| 一般用電気工作物等の検査方法 | 約5問 | 4 |
| 一般用電気工作物等の保安に関する法令 | 約3問 | 5 |
| 電気に関する基礎理論 | 約5問 | 6(計算。後回しでよい) |
| 配電理論及び配線設計 | 約5問 | 7(計算と表。後回しでよい) |
(出題の目安は資格転生の分析によるもので、回によって前後します)
配線図は約20問と、全体のおよそ4割を占めます。図記号や器具の名前は、覚えたぶんがそのまま点になります。計算問題が苦手な人ほど、配線図と暗記の科目から固めると、6割が近づきます。計算をどこまでやるかは「電工二種の計算問題は捨てていい?」で考え方をまとめています。
参考書なしで進める4つの手順
1. 科目ごとの今の実力を測る
まず短い診断で、7つの科目のどこが弱いかを見ます。弱い科目から順に時間を使います。
2. 暗記の科目は「問題 → 解説」で覚える
図記号や工具の名前は、問題を解きながら覚えるのがいちばん早い方法です。たとえば、黒く塗りつぶした小さな円(●)は点滅器(スイッチ)の記号で、そばに文字がなければ普通の片切スイッチです。「3」を添えれば3路スイッチ、「4」なら4路スイッチ。1問で、似た記号の区別まで覚えられます。
3. 間違えたら「なぜ」を1行で言う
正解の番号を覚えても、本番で言い回しが変わると解けません。たとえば「三相400Vの電動機の金属製の外箱に施す接地工事は C種」。理由は「使用電圧300V以下なら D種、300Vを超える低圧なら C種」だからです。理由まで言えれば、200Vの電動機なら D種、と応用が効きます。
4. 数字は表にまとめて、何度も見る
検査方法や施工方法には、覚える数字があります。たとえば絶縁抵抗の基準は次のとおりです。
| 電路の使用電圧の区分 | 絶縁抵抗の値 |
|---|---|
| 300V以下で、対地電圧150V以下 | 0.1MΩ以上 |
| 300V以下で、その他 | 0.2MΩ以上 |
| 300Vを超える | 0.4MΩ以上 |
こうした表は、問題で出会うたびに見返します。
参考書が要るのはどんなとき?
参考書が悪いわけではありません。写真で工具や器具の形を見ておきたい人、紙に書き込みたい人は、1冊あると安心です。ただし、読み終えることを目標にしないのが大事です。目標は合計で6割を超えること。そのためには、問題を解いて穴を見つけ、そこを埋めるのがいちばん近い道です。