物理・化学は「10問中6問」

乙4の物理・化学(正式には「基礎的な物理学及び基礎的な化学」)は10問で、6問以上が必要です。問題数が少ないぶん、苦手な単元が2つあるだけで6割を割ります。

ただ、高校の物理や化学を全部やり直す必要はありません。出るのは「危険物を安全に扱うための」物理と化学です。燃える、溜まる、消す、の3つの場面に結びつけると、ぐっと覚えやすくなります。

仕組みから入ると、覚える量が減る

燃える:燃焼の三要素

物が燃えるには「燃える物(可燃物)」「酸素(酸素供給源)」「熱(点火源)」の3つがそろう必要があります。逆に言えば、消火とは、このうちどれか1つを取り除くことです。

  • 燃える物を取り除く → 除去消火
  • 酸素を断つ → 窒息消火
  • 熱を奪う → 冷却消火(水は比熱と蒸発熱が大きく、熱をたくさん奪うので冷却に向く)

このほか、燃える反応そのものを止める「抑制消火」(粉末・ハロゲン化物など)もあります。

消火方法を丸暗記するより、三要素から考えるほうが選択肢の正誤を判断しやすくなります。

燃える温度:引火点

引火点は「火を近づけたときに燃えるだけの蒸気が、液面の近くにできる最低の液温」です。ガソリンの引火点は−40℃以下なので、冬の屋外でも蒸気が燃える濃さになりえます。灯油は40℃以上なので、常温では火を近づけても引火しません。

この1つがわかると、「なぜガソリンは冬でも危ないのか」「なぜ灯油は常温なら引火しないのか」といった問題が、理屈で解けるようになります。

溜まる:静電気

ガソリンなど第4類の多くは電気を通しにくく、静電気が溜まりやすい液体です。静電気は、流れが速いほど、空気が乾燥しているほど溜まりやすくなります。だから対策は「接地(アース)」「流速を抑える」「湿度を上げる」になります。

消す:第4類に水をかけない理由

第4類の多くは水より軽く、水に溶けません。棒状の水をかけると、燃えている液体が水に浮いて広がってしまいます。また引火点が低いものが多く、冷やして引火点より下げるのも難しいので、**泡や粉末などで、酸素を断つ(窒息)か燃える反応を止める(抑制)**のが基本になります。

勉強する順番

  1. 燃焼の三要素 → 消火の方法(つながりを先に作る)
  2. 引火点・発火点・燃焼範囲(性質・消火の科目にもそのまま効く)
  3. 静電気(現場の事故事例にも出る)
  4. 熱量の計算と、比重・蒸気比重
  5. 化学反応・酸化と還元・イオン化傾向

1〜3は性質・消火の科目とも重なるので、ここを固めると2科目の点数が同時に上がります。