熱量の式は1つだけ
乙4の熱量の計算で使う式は、次の1つです。
Q = m × c × Δt
| 記号 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|
| Q | 必要な熱量 | J(ジュール) |
| m | 質量(重さ) | g |
| c | 比熱(その物の温まりにくさ) | J/(g・℃) |
| Δt | 上げる温度(温度差) | ℃ |
文字で覚えると混乱するので、言葉にします。
熱量 = 重さ × 温まりにくさ × 何度上げるか
重い物ほど、温まりにくい物ほど、たくさん温度を上げるほど、熱がたくさん要る。これだけです。
例題で確かめる
水300gを10℃から40℃まで温めるのに必要な熱量は何kJか。水の比熱は4.2J/(g・℃)とする。
- 重さ m = 300g
- 温まりにくさ c = 4.2
- 何度上げるか Δt = 40 − 10 = 30℃
- Q = 300 × 4.2 × 30 = 37,800J
答えは kJ で聞かれているので、1kJ = 1,000J で割って 37.8kJ です。
よくある間違いは2つです。
- 温度差ではなく、終わりの温度(40℃)をそのまま掛けてしまう
- J と kJ の単位をそろえ忘れる
計算を始める前に「何度上げる?」「答えの単位は?」の2つを確認するだけで、ほとんど防げます。
逆向きの問題も同じ式
「ある金属200gに 3,600J を加えたら40℃上がった。比熱はいくつか」のように、比熱を聞かれることもあります。式を並べ替えるだけです。
c = Q ÷ (m × Δt) = 3,600 ÷ (200 × 40) = 0.45J/(g・℃)
比熱と熱容量の違い
- 比熱:その物質 1g を 1℃上げるのに必要な熱量。物質ごとに決まった値
- 熱容量:その物全体を 1℃上げるのに必要な熱量。熱容量 = 質量 × 比熱
水は比熱が約4.2J/(g・℃)と大きく、温まりにくく冷めにくい物質です。しかも蒸発するときにも多くの熱を奪うので、冷却消火に使われます。計算の単元と消火の単元は、ここでつながっています。