図記号は「形の型」と「添える文字」の2段で覚える

第二種電気工事士の学科では、配線図の問題が約20問あります(資格転生の分析による目安で、回によって前後します)。配線図は、図記号の意味を覚えたぶんがそのまま点になる科目です。

ただ、図記号を1つずつ丸暗記しようとすると、数が多くて途中で混ざります。そこで、この記事では次の2段に分けて覚えます。

  1. 形の型:その記号が「何の仲間か」を決める。スイッチの仲間か、機器の仲間か、開閉器の仲間か
  2. 傍記(ぼうき):記号のそばに添える文字。同じ仲間の中で「どんな種類か」を決める

形の型で仲間を当て、傍記で種類をしぼる。この順番で見ると、知らない組み合わせが出ても落ち着いて考えられます。

形の型は3つ

ここでは、学科の配線図でよく目にする記号を3つの型に分けます。図記号のすべてがこの3つに入るわけではありません。この記事で扱う記号の範囲での覚え方です。

型1:黒く塗りつぶした小さな円(●)=スイッチ

黒く塗りつぶした小さな円(●)は、点滅器(スイッチ)の記号です。そばに文字が何もなければ、普通の片切スイッチ(1本の電線を入り切りするスイッチ)を表します。

スイッチの種類は、●のそばに添える文字で区別します。文字の意味は、後の「傍記」の節でまとめます。

型2:円の中に文字や形=機器

円の中に文字や形を描いた記号は、電気を使う機器(モーターやヒーターなど)の仲間です。この記事で扱うのは、電動機・電熱器・換気扇の3つです。

記号 意味 覚え方の例
円の中に M 電動機(モーター) Motor の M
円の中に H 電熱器 Heater の H
円の中に横向きの8(∞) 換気扇(扇風機を含む) 回る羽根の形

英語の頭文字は、覚えるための手がかりとして使ってください。換気扇だけは文字ではなく形なので、「羽根が回っている絵」と結びつけると忘れにくくなります。

型3:四角の中に文字=開閉器の仲間

四角の中に文字を書いた記号は、回路を切ったりつないだりする開閉器の仲間です。

記号 意味 覚え方の例
四角の中に S 開閉器 Switch の S
四角の中に B 配線用遮断器 Breaker の B
四角の中に E 漏電遮断器 Earth(大地)に漏れたら切る
四角の中に BE 過負荷保護付きの漏電遮断器 B と E の両方の働き

配線用遮断器(B)は、電流が流れすぎたときに自動で切れる器具です。漏電遮断器(E)は、電気が大地に漏れたときに切れる器具です。BE は、その両方の働きを持つと考えると覚えやすくなります。

なお、電力量計(電気の使用量を測るメーター)は、回路を切ったりつないだりする開閉器の仲間ではありません。Wh の文字を見たら、開閉器ではなく「電気の量を測るもの」と考えます。

傍記の文字は「何に添えるか」で分ける

傍記は、同じ文字でも添える記号によって意味が変わることがあります。そこで、スイッチ(●)に添える文字と、コンセントに添える文字に分けて覚えます。

スイッチ(●)に添える文字

傍記 意味
なし 片切スイッチ
3 3路スイッチ
4 4路スイッチ
H 位置表示灯内蔵
L 確認表示灯内蔵
A 自動点滅器

3と4は、数字がそのままスイッチの名前(3路・4路)になっているので、いちばん覚えやすい組です。

まぎらわしいのが H と L です。どちらもスイッチに小さな明かりが付いていますが、光るタイミングが逆です。

  • H(位置表示灯):スイッチが切れている(照明が消えている)ときに光る。名前のとおり、暗い部屋で「スイッチの位置はここ」と知らせる明かり
  • L(確認表示灯):照明が点いている間に光る。門灯や屋外の照明のように、スイッチの場所から見えない照明が「いま点いている」と教えてくれる

「見えない照明の確認には L」と、使う場面とセットで覚えると、文章の問題でも選べます。

A(自動点滅器)は、人がスイッチを操作しない器具です。周りの明るさを感じて、暗くなると点け、明るくなると消します。

コンセントに添える文字

傍記 意味 ひとこと
WP 防雨形 ベランダや外壁など、雨がかかる場所
EX 防爆形 名前のとおり、爆発を防ぐ作りの形
E 接地極付 接地(アース)用の極がある
ET 接地端子付 接地線をつなぐ端子がある
EL 漏電遮断器付 漏電したら切れる器具が付いている
LK 抜け止め形 プラグが抜けにくい形
T 引掛形 引っ掛けて留める形
数字(2 など) 口数 2なら2口(2個口)

ここで混ざりやすいのは、E・ET・EL の3つです。どれも「E」が付くので、2文字目で見分けます。

  • E だけ:接地の「極」が付いている
  • ET:接地の「端子」が付いている(Terminal の T と覚える)
  • EL:漏電遮断器が付いている(Leakage=漏れ の L と覚える)

もう1つ、LK と T も取り違えやすい組です。LK は「抜け止め(LocK)」、T は「引掛形」。T を「タイマ」と読み違えないように、コンセントに添えた T は引掛形、と決めておきます。

覚えるときの3つのコツ

1. 似た記号を並べて覚える

1つの記号だけを覚えるより、似た記号と並べたほうが、本番で迷いにくくなります。たとえば次のような組です。

  • ●に何もなし(片切)/3(3路)/4(4路)
  • ●に H(消えているとき光る)/L(点いている間光る)
  • 円の中の M(電動機)/H(電熱器)/∞(換気扇)
  • 四角の中の S(開閉器)/B(配線用遮断器)/E(漏電遮断器)
  • コンセントの E/ET/EL

2. 「どの部屋の、どの場所か」を思い浮かべる

資格転生の配線図の問題は、住宅や店舗、工場の場面で出しています。WP ならベランダの外壁、EL なら屋外の洗車場の柱、H なら夜の寝室の入口、L なら玄関から見えない門灯。場所の絵と文字をつなげると、文字だけを覚えるより長く残ります。

3. 間違えたら「どの型を見落としたか」を1行で書く

間違えたときは、「形の型を取り違えた」のか「傍記を取り違えた」のかを1行で書いておきます。たとえば「四角の中の E を、コンセントの E(接地極付)と混ぜた」のように書けば、次は同じところで止まれます。

資格転生の配線図の問題について

資格転生の簡易版(β)では、配線図の問題を、図記号の形や傍記を文章で示して意味を答える形で出しています。図を見て答える問題は、完成版で図の表示に対応してから追加する予定です。

配線図は覚えたぶんがそのまま点になるので、学科の勉強では最初に手をつける科目です。科目ごとの順番は「第二種電気工事士の学科は参考書なしで受かる?」で、配点から決める計画は「第二種電気工事士の学科の勉強時間と進め方」で紹介しています。似た記号をセットで解く練習の考え方は「電工二種の学科、過去問は何年分?」も参考にしてください。

まとめ

  • 図記号は「形の型」で仲間を当て、「傍記」で種類をしぼる
  • 形の型は3つ:●はスイッチ、円の中の文字・形は機器、四角の中の文字は開閉器の仲間
  • スイッチの H は消えているとき、L は点いている間に光る
  • コンセントの E・ET・EL は2文字目で見分ける

図記号の練習問題は第二種電気工事士(学科)の練習問題で解けます。試験の概要は第二種電気工事士(学科)のページで確認できます。