電工二種

電工二種の学科が明日。前日にやることと、計算・配線図の割り切り方

前日は「広げる日」ではなく「取れる問題を固める日」

試験が明日なら、今夜できることは限られています。だからこそ、やることを絞ります。

第二種電気工事士の学科は、四肢択一の50問・120分です。合格基準点は60点(電気技術者試験センターの受験案内による)で、50問の6割、30問の正解がひとつの目安です。科目ごとの足切りはありません。

足切りがないので、前日の夜にやるべきことははっきりしています。苦手な科目を今から埋めることではなく、取れるはずの問題を本番で落とさない準備です。

一晩で、できること・できないこと

正直に書きます。前日の一晩で、ほとんど手をつけていない計算の科目を解けるようにするのは簡単ではありません。一方で、次のことは一晩でもできます。

  • 覚えたはずの記号・数字のうろ覚えを見つけて直す
  • 計算を「どこまで拾うか」を決めておく
  • 時間配分を決めておく
  • 持ち物と会場を確かめて、早めに寝る

できないことに時間を使うより、できることを確実に。以下はその順番です。

ステップ1:取れる科目の「数字」を総点検する(30分)

器具・材料・工具、施工方法、検査方法、法令は、覚えた数字や決まりがそのまま点になる科目です。前日は、新しく覚えるより、覚えたはずのものを言えるかを確かめます。

紙に書き出して、見ずに言えるかを試します。たとえば次のような数字です。

印のついたものだけを、寝る前にもう一度見ます。全部を見直す時間はないので、言えなかったものだけに絞ります。

書き出す紙は1枚にまとめます。この紙が、明日の朝に見返す「自分だけのまとめ」になります。前日に新しい教材を開くのは避けます。知らない書き方の問題に出会うと、覚えていたことまで自信がなくなるからです。

ステップ2:計算は「拾う形」だけ決める(20分)

計算が中心になるのは、基礎理論と配電理論・配線設計の2科目で、出題の目安は合わせて約10問です(資格転生の分析、回によって前後)。

計算が苦手な人が今夜やることは、新しい式を覚えることではありません。本番で拾う形と、飛ばす形を決めておくことです。

拾う形は、式1つで解ける問題です。

  • オームの法則:電圧=電流×抵抗
  • 電力:電力=電圧×電流
  • 単相2線式の電力損失:2I²r(行きと帰りの2本ぶん。2倍を忘れない)

たとえば、単相2線式で15A、電線1本の抵抗0.1Ωなら、電力損失は 2×15²×0.1=45W です。2倍を忘れると22.5Wになり、誤りの選択肢を選んでしまいます。

一方、三相交流の結線を行き来する問題や、何段階も計算する問題は、本番で手が止まったら飛ばすと決めておきます。決めておけば、本番で迷う時間が減ります。拾う計算と捨てる計算の線引きは「電工二種の計算問題は捨てていい?」でまとめています。

ステップ3:配線図の記号と文字を確かめる(30分)

配線図は、出題の目安で約20問と、全体のおよそ4割を占めます。図記号や、記号に添えた文字の意味を知っていれば答えられる問題が多い科目です。

前日は、意味をまちがえやすい文字だけを確かめます。

添えてある文字(コンセント) 意味
WP 防雨形(雨のかかる屋外で使う形)
EL 漏電遮断器付
LK 抜け止め形
T 引掛形

電線管の表し方も、取り違えやすいところです。配線図で電線の記号のあとのかっこは、電線を入れる管の種類と太さ(呼び)を表します。

かっこの中 管の種類
数字だけ(19 など) 薄鋼電線管
G 厚鋼電線管
E ねじなし電線管
F2 2種金属製可とう電線管

「T」をタイマ、「LK」を鍵付き、と思い込んでいないか。「E19」の E を「接地」と読んでいないか。こうした思い込みを、前日のうちに1つずつつぶします。

ステップ4:時間配分を決めておく(5分)

50問・120分なので、1問あたりに使える時間は平均で2分あまりです。

  • 読んですぐ答えられる問題から進める
  • 迷った問題は、印をつけるか番号を控えて、先に進む
  • 最後に、飛ばした問題へ戻る
  • わからない問題も、空欄にせずどれかを選んでおく

最後に時間が余ったら、見直しは計算の問題から始めます。単位の桁(kW と W、MΩ と Ω)、2倍の掛け忘れ、√3 の掛け忘れは、見直せば気づけるまちがいだからです。暗記の問題は、最初に選んだ答えを、はっきりした理由なしに変えないようにします。

計算で手が止まったときに、5分も10分も考え込むのがいちばん危ない形です。ステップ2で決めた「飛ばす形」なら、迷わず次へ進みます。

ステップ5:持ち物と会場を確かめて、寝る

学科は、パソコンで解く CBT 方式か、マークシートの筆記方式かで、当日の流れや持ち物が違います。受験票などの必要な物と注意事項は、電気技術者試験センターの案内で確かめます。会場までの道順と、かかる時間も見ておきます。

最後は、寝ることです。睡眠を削ると、本番で「2倍を忘れる」「区分を取り違える」といった、見直せば気づけるはずのまちがいに気づけなくなります。

当日の朝は「印をつけたもの」だけ

当日の朝や、会場に向かう電車の中では、新しい問題を解きません。解けなかったときに不安が大きくなるだけだからです。

見るのは、前の晩に「言えなかった」と印をつけた数字と記号だけです。紙1枚にまとめておけば、移動中でも見返せます。会場に着いたら、それもしまって、深呼吸してから始めます。

まだ2日以上ある人へ

試験まで数日ある人は、前日とはやることが変わります。まずは、どの科目がいちばん危ないかを確かめるところから始めます。勉強の順番は「第二種電気工事士の学科の勉強時間と進め方」が参考になります。

今回だめでも、次がある

もし今回届かなくても、それで終わりではありません。学科は合計点の試験なので、何問足りなかったかがわかれば、次の試験に向けてむだなく準備できます。取れる科目から点を積み直すところから始めましょう。

試験の概要は第二種電気工事士(学科)のページで確認できます。

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